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行きがけのバスで、最後尾席に野郎3人で座ってた俺達の隣には
大学生と思しき男女二人組みが居た。カップルの様だが、
女は敬語を使い、二人の態度はヨソヨソシク、
座り方も気を使い合って密着しない様にしている感じで、
まだ付き合う前、告白待ちってとこですかな?まぁ初々しくて良いですなぁ〜
とオジサン達は微笑ましい気持ちで見守っていました。
で、スキー場着いて、一日滑って、パウダー喰いまくって、
冷め遣らぬ興奮と充実感を抱いたまま帰りのバスに乗り込み
「俺達、今日このスキー場で一番楽しんだね!」
などと完全勝者の面持ちでハイテンションのまま余韻に酔いしれていた。
が、ふと隣のギコチナイ若い二人に目をやると、
なんとベッタリ!腕を組み頬を寄せ合い、今にも口付け合いそうなイキオイで
イチャツキ合っているではないか!しかもいつのまにかタメ口!
すっっげー!
今朝の純情っぷりは何処へ??たった24時間で人間ってこんなに変わるものなのか!?
あれ?今日は俺達が一番幸せなんぢゃなかったか?俺達、敗者・・?なんで?
これが若さか・・・っ(T-T)
我等おっさん三人組はワケノワカラナイ事を呟きながら
崩壊寸前の自我を6時間バスの中でなんとか守り抜き、
心に深い傷を負いながらも、連休で賑わう博多の街の中、
疲れきった身体で重い板を引き摺りながら、トボトボとそれぞれのねぐらへ帰って行った。